インフォメーション 〜time now〜


 皆さんこんにちは、今回time nowを担当させて頂きます、作業療法士の原田です。

 早いもので、私が入職して15年目となりました。現在はデイサービスで50~90歳代の利用者さんの生活に沿ったリハビリテーションを提供しています。
 最近では、利用者さんにも老々介護状態の方や独居の方が増えてきていて、日本の高齢化に伴う社会現象が垣間みえます。現代の利用者さんを取り巻く生活環境を知るにつれ、健康寿命を延ばすためにも身体機能の維持向上や心の安寧が不可欠であると日々感じています。

 そこで今回は私の趣味であるヨガから学んだ「マインドフルネス」についてご紹介します。

 ヨガは8年前に今の講師と出会ったことがきっかけで始めました。それまで運動習慣のなかった私には、仕事終わりのヨガは体力的にギリギリで、最後に行うシャヴァーサナ(亡骸のポーズ)の時には眠ってしまうこともありました。このポーズはもちろん眠るためのものではなく「感覚の冴えた瞑想状態の休息」と言われています。私たちの講師はヨガの瞑想の時間をとても大切にし、ヨガの前後には必ず瞑想の時間を設けます。そこで、「マインドフルネス」の状態を作り、リラックス効果で集中してヨガに取り組めるだけでなく、ココロと身体を健康に保つよう働きかけます。

 「マインドフルネス」とは、今この瞬間に意識を向け、ありのままに気づくことです。私たちは今この瞬間を生きているようで、実は過去や未来のことを考えて、「心ここにあらず」の状態が多く、特にネガティブなことほど、考えを占める時間が長くなりがちです。つまり、自分でストレスを増幅させてしまっているのです。こうした「心ここにあらず」の状態から抜け出し、心を“今”に向けた状態をマインドフルネスといいます。ヨガや瞑想はマインドフルネスの状態を作る為の手段として用いられます。
 マインドフルネスは、科学的にストレス軽減、集中力アップ効果が証明されています。脳の偏桃体と呼ばれる不安を生み出す脳の部位の過剰な活動が抑えられます。そのことから医学やビジネスの世界で大きな注目を集めています。

 では、私がお薦めするマインドフルネス瞑想の方法をご紹介します。
1.背筋を伸ばして座る。目は軽く閉じる。
2.自分の呼吸に意識を向けます。鼻から吸った空気が体の中を巡って吐き出されるまでの流れをイメージします。このとき雑念が浮かんできたら、再び呼吸に意識を戻します。

 以前の私は、甘い物を食べることでストレス解消していました。今では、ヨガを通じて良いことも、悪いことも、ありのままの自分を受け入れられるようになりました。その結果、他人と比べることで引き起こすネガティブな感情がわきにくくなり、心身ともに安定しています。

 皆さんはこの世知辛い世の中で、日々のストレスを感じることはありませんか?
 そんな時、今回の話を参考に自分自身に目を向けてみてはいかがでしょうか。




令和6年5月 デイサービスセンターゆらら 原田茂美