透析センター

慢性腎不全の不全期から透析導入及び維持透析まで、
一貫した治療(シャント手術や腹膜透析を含む)を行っています。
通常の血液透析の他に血液濾過透析、血液吸着、血漿交換等の特殊な透析も行っています。
一人一人の状態に合わせて適切な治療を選択します

人工透析とは…

私たちは、毎日何気なくトイレに行き排泄していますが、それは腎臓が一生懸命働き、尿を作っているからです。
そして当然ながら、尿は体内の毒素を体外へ排出するという役割を持っています。
ところが、さまざまな病気が原因で腎臓の機能が低下すると、その尿の中に毒素を送り込むことができなくなり、体内の血液中に毒素が貯まってしまいます。
そこで必要となるのが、人工透析です。

人工透析は、本来の腎臓の代わりに人工腎臓装置を用いて、血液の中にある毒素を排出する治療法です。
ご存じの通り、この人工透析は患者様に大きな負担をかけるものです。
もっとも代表的な人工透析法である血液透析(HD)では、週3回程度の通院とそのたびに4~5時間の拘束が必要となります。それでも以前は「救命」ということに主眼が置かれていたため、こうした問題は、おざなりにされがちでした。
しかし長期生存の患者様が増えている現在では、患者様の負担をできるだけ減らし、社会生活との適合を図っていくことが大きな課題となっており、こうした透析を「至適透析」と呼んでいます。

当院が考える「至適透析」とは、最小限の症状で透析を受けることができ、生体内を正常に近い状態に保ち、合併症を抑え、患者様が充実した社会生活を送るようにするためのものです。
このため当院では、まず患者様ひとりひとりの症状と社会生活状況に見合った最適な透析法を、患者様と十分なコミュニケーションを持った上で選択することから始めています。
そして、最新の透析技術を用いることはもちろん、たとえば透析に運動療法を組み合わせるなど「腎臓リハビリテーション」という大きな視野から取り組んでいることが特徴です。
もちろんこれを実践するためには、高度なスキルを持つスタッフが多数必要になります。
当院では、透析はマンパワーであると考え、医師、看護師、臨床工学技士、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、介護福祉士などあらゆるスタッフが連携を保ちながら一体となって個々の患者様に向き合うことで、患者様の自ら治療に参加する意欲を高め、大きな成果 をあげています。