インフォメーション 〜time now〜


 今回のtime nowを担当します、髙田政幸です。

 「Habari ya asubihi !」(おはよう!)「Muzuri sana !」(私は元気だよ!) ケニアではこの「挨拶」で一日が始まります。私は一年の大半ケニアへ赴任して、Forest Japan Medical Centreの経理・事務に係るケニア人スタッフのサポートを行っています。仕事をするうえで「挨拶」は大切なコミュニケーションツールです。当センターが入っているビルで働いているアジア人は私一人。ケニア人から見れば目立つ存在です。同じビル内で働く他の職場の人へも通りすがりに笑顔で挨拶をするよう心がけています。顔を覚えてもらえると、英語が流暢ではない私でも困っている時に助けてくれます。

 社会生活の基本となる「挨拶」は、朝から夜まであらゆる場面で交わされ、より良い人間関係を構築する重要なコミュニケーション手段でもあります。しかし、挨拶に苦手意識を持っている人は案外多いのではないでしょうか。挨拶は相手に「今日も一日お願いします!」と知らせる合図です。自分から率先して気持ちよく挨拶することで、相手の心を開き、良い人間関係を構築します。ただ、自分では「したつもり」でも会釈だけや、声が小さくて相手に聞こえず、適当な挨拶になっていませんか?相手にきちんと伝わっていなければ、挨拶をしていないのと同じです。できれば、今日からは「自ら挨拶をする」ことを職場やご家庭で心掛けましょう。お互い気分が良くなり、一日の始まりに良い変化が生まれますよ!

 さて、話は変わりますが、皆さん「5S」という言葉をご存じでしょうか?「整理・整頓・清潔・清掃・しつけ(躾)」の5つの言葉のローマ字の頭文字をとったもので、職場環境の維持改善に用いられるスローガンです。ここ、ケニアでも「Five S’s(5S)」として取り組んでいる職場がありますが、日本のようには浸透していないのが現状です。折角の機会ですので、あらためて「5S」をご説明します。

① 整理:必要なものと不要なものを分けて、不要なものを捨てること。
 「いつか使う時が来るから...」といって、結局数年間放置状態のものはありませんか?スペースのムダになっていませんか?
② 整頓:必要な時に、必要なものを、必要な数だけすぐに取り出せる状態。
 今すぐ必要な書類や必要なものがなかなか見つからない。誰もがそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?ある企業の調査によると、「仕事中に探し物をする時間」は、平均的なビジネスマンで年間150時間も費やしているそうです。
③ 清掃:きれいに掃除し、いつでも使えるよう点検すること。
 清掃の目的は、異常(汚れている、不要なものがある、危険なものがあるなど)を発見しやすくすること。
④ 清潔:上記の3つを実行したうえで、綺麗で使いやすい状態を維持すること。
⑤ しつけ(躾):上記4つを継続できるように、職場(家庭)のルールとして習慣づけること。一人でも決められたルールを守らないと、せっかく皆で取り組んできた事かムダになってしまいます。①~④のルールを守って、情報共有を図ってからこそ5Sは成り立ちます。

 不要なものは大抵お部屋の片隅か、見えない場所へと追いやられてしまいます。皆さんの職場やご家庭を見渡してみてください。もしかしたら、長年放置されていて不必要なものがあるかもしれません。まずは、①整理から始めてみましょう!


ナイロビ市内の見慣れた風景




ナイロビ市内を横断する高速道路(昨年開通)



令和5年2月 タイムナウ 光心会 事務局 髙田政幸