　早いもので12月になりました。「師走（しわす）」という言葉は、12月を指す日本の古語で、一般的には「師走の忙しさ」といった形で使われます。語源については諸説ありますが、最も有力な説として「師が走る」から来ているとされています。ここで言う「師」は、仏教における僧侶や学問を教える師匠を指します。年末にかけて僧侶や教師が忙しく走り回る様子から、「師走」という名前がつけられたと考えられています。僧侶は年末に行われる法事や祈祷に追われ、また教師も年末の授業や試験に忙しくなるため、「走る」という表現が使われたのでしょう。

　また、別の説では「師（し）」が「年末の精霊」を指す場合もあり、この精霊が年末に活発に活動することから「走る」という表現が生まれたというものです。いずれにせよ、「師走」という言葉には年末の忙しさや慌ただしさが強調されていることがわかります。

　12月、つまり「師走」は企業にとって非常に忙しい時期となります。この忙しさの背景には、年末の決算や新年に向けた準備、そして年末の休暇などの調整があります。「師走」という言葉は、年末にかけて多くの人々が忙しく働き、走り回る様子を表す言葉として誕生しました。企業もこの時期には決算業務や年末調整、新年の準備、取引先との関係強化など、多くの業務が集中します。当会も例外でなく、10月に新築移転が無事に終わりましたが、まだまだやるべきことがたくさんあります。年末の慌ただしさを乗り越えるために、計画的に業務を進め、来年に向けての準備を整え、より良いスタートを切るための基盤を作っていきたいと思います。

　それというのも、来年には特別な催しも控えています。まずは第15回腎臓リハビリテーション学会学術集会があります。今回は、楽しいから始める腎リハ〜ウェルビーイングな暮らしを求めて〜というテーマで開催されます。私は「腎臓リハビリテーション資格とリハビリテーション看護の実際」についてシンポジストを務めます。そこでは透析患者さんの『ウェルビーイング』について話す予定です。そしてもう一つは、当院の開院25周年記念式典の開催です。ますます忙しくなりそうですが、大切な節目を今の仲間たちと迎えられることが今から楽しみです。皆様におかれましても、どうぞ体調には十分ご留意いただき、良い年末をお過ごしくださいませ。

令和6年12月タイムナウ　看護部　師長　髙田　亜紀