Time now(令和8年10月-No.2)「AIに任せること、人が担うこと」

「AIに任せること、人が担うこと」

 今回のタイムナウNo.2を担当します、リハビリテーション部の浅倉です。

 10月1日に日本を出発し、現在ケニアに赴任しています。ケニア国内のリハビリテーションの質の向上を目指し、ケニヤッタ国立病院のセラピストとともに、ケニア国内のセラピストを対象とした講習会の開催に向けて準備を進めています。11月の開催を目前に控え、今は最終調整に奮闘しているところです。また、空いた日には巡回診療にも参加させてもらっています。

 さて、最近AI(人工知能)に関するニュースを目にする機会が増えています。仕事を効率よく進めるために活用される一方で、AIを悪用したサイバー攻撃など、新たな脅威も指摘されています。今回は、私たちの生活や仕事に急速に浸透しているAIについて考えてみたいと思います。

 少子高齢化による労働力不足が深刻な日本においては、AIに仕事の一部を任せることで、負担を減らしたり、作業を効率化したりすることが期待されています。うまく使えば、私たちの仕事を助けてくれる便利な道具です。その一方で、AIの回答や判断が私たちの行動に大きな影響を与えることもあります。

 そのことを考えるきっかけになったのが、今年5月に報じられた、当時のプロ野球・巨人の阿部慎之助監督をめぐる出来事です。報道によると、長女が家庭内のトラブルについてAIに相談し、その後、児童相談所に連絡したことを受けて警察が対応しました。阿部氏は暴行容疑で逮捕された後に釈放され、監督を辞任しました。一方、長女は後に公表した手紙で、報道内容の一部について説明しています。経緯にはさまざまな側面がありますが、この一件から、AIへの相談が現実の行動につながることもあるのだと、改めて考えさせられました。

 AIは、私たちの質問に対して、もっともらしく、時には寄り添うような言葉で答えてくれます。しかし、AI判断の材料にできるのは、私たちが入力した情報が中心です。言葉の背景にある感情や、それまでの人間関係、本人が本当に求めている支援まで、十分に理解できるとは限りません。だからこそ、大切なのはその回答を絶対的な正解とせず、必要に応じて情報を確かめ、迷い、考え、判断すること。そして人と対話し、異なる視点や意見に触れることなのだと思います。  AIに任せることが増える時代だからこそ、何をAIに任せ、何を人が担い続けるべきか、その見極めが、これまで以上に求められているのではないでしょうか。AIを便利な道具として活用しながらも、自分で考えること、人と対話することを忘れずにいたいと思います。

令和8年10月タイムナウ
リハビリテーション部 統括部長 浅倉恵子

「AIに任せること、人が担うこと」

 今回のタイムナウNo.2を担当します、リハビリテーション部の浅倉です。

 10月1日に日本を出発し、現在ケニアに赴任しています。ケニア国内のリハビリテーションの質の向上を目指し、ケニヤッタ国立病院のセラピストとともに、ケニア国内のセラピストを対象とした講習会の開催に向けて準備を進めています。11月の開催を目前に控え、今は最終調整に奮闘しているところです。また、空いた日には巡回診療にも参加させてもらっています。

 さて、最近AI(人工知能)に関するニュースを目にする機会が増えています。仕事を効率よく進めるために活用される一方で、AIを悪用したサイバー攻撃など、新たな脅威も指摘されています。今回は、私たちの生活や仕事に急速に浸透しているAIについて考えてみたいと思います。

 少子高齢化による労働力不足が深刻な日本においては、AIに仕事の一部を任せることで、負担を減らしたり、作業を効率化したりすることが期待されています。うまく使えば、私たちの仕事を助けてくれる便利な道具です。その一方で、AIの回答や判断が私たちの行動に大きな影響を与えることもあります。

 そのことを考えるきっかけになったのが、今年5月に報じられた、当時のプロ野球・巨人の阿部慎之助監督をめぐる出来事です。報道によると、長女が家庭内のトラブルについてAIに相談し、その後、児童相談所に連絡したことを受けて警察が対応しました。阿部氏は暴行容疑で逮捕された後に釈放され、監督を辞任しました。一方、長女は後に公表した手紙で、報道内容の一部について説明しています。経緯にはさまざまな側面がありますが、この一件から、AIへの相談が現実の行動につながることもあるのだと、改めて考えさせられました。

 AIは、私たちの質問に対して、もっともらしく、時には寄り添うような言葉で答えてくれます。しかし、AI判断の材料にできるのは、私たちが入力した情報が中心です。言葉の背景にある感情や、それまでの人間関係、本人が本当に求めている支援まで、十分に理解できるとは限りません。だからこそ、大切なのはその回答を絶対的な正解とせず、必要に応じて情報を確かめ、迷い、考え、判断すること。そして人と対話し、異なる視点や意見に触れることなのだと思います。  AIに任せることが増える時代だからこそ、何をAIに任せ、何を人が担い続けるべきか、その見極めが、これまで以上に求められているのではないでしょうか。AIを便利な道具として活用しながらも、自分で考えること、人と対話することを忘れずにいたいと思います。

令和8年10月タイムナウ
リハビリテーション部 統括部長 浅倉恵子

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