Time now(令和7年5月-No.2)「ワクチン」「腎臓リハビリテーション学会」

「ワクチン」「腎臓リハビリテーション学会」

 当院ではワクチン外来を月曜日~木曜日に行っています。最近はCOVID-19を始め、インフルエンザや百日咳など「感染症とワクチン」についての話題が尽きることがありません。ヒトは感染症にかかると体内で抗体を作り、再び同じ病原体が侵入してきた際にその病原体へ攻撃することができます。この仕組みを「疫病から免れる」と書いて「免疫」といい、この免疫を上手く利用したのが「ワクチン」です。ワクチンを接種することで、あらかじめ病原体に対する抗体を作り出し、感染症にかかりにくくします。ワクチン接種により、稀に発熱や発疹などの副反応がみられますが、感染症にかかるよりも症状が軽いことや、周りの人に伝染することはありません。また赤ちゃんはお母さんのお腹にいるときに様々な感染症に対する免疫を受け継ぎます。しかし最近のニュースなどでよく耳にする百日咳や麻しん(はしか)の抗体は生まれて早い時期に失われてしまいます。そのため、百日咳を含む5種混合ワクチンは生後2ヵ月、麻しんを含むMR(麻しん風しん混合)ワクチンは生後12ヵ月になったらなるべく早い時期に接種をすることが推奨されています。

 SNSなどではワクチンへ悪いイメージを植え付ける投稿をよく見かけますが、ワクチンには「個人を守る」と「社会を守る」の2つの役割があり、以下のような有効性が証明されています。

  1. 感染症の予防
    ワクチン接種は特定の感染症に対する免疫を獲得することで、その感染リスクを大幅に減少させます。これにより個人の健康を守ることができます。
  2. 重症化の防止
    たとえ感染してしまっても、ワクチンを接種していると重症化や合併症のリスクが大幅に軽減します。例えば、インフルエンザやCOVID-19のワクチンは重症化や死亡のリスクを減少させる効果が証明されています。
  3. 集団免疫の形成
    多くの人がワクチンを接種することで、感染症の拡大を防ぎ、免疫を持たない人や免疫が弱い人を守ることができます。これを「集団免疫」と呼び、感染症の根絶や抑制に寄与します。
  4. 公衆衛生の向上
    ワクチンは感染症による社会的・経済的な負担を軽減します。感染症の流行を抑えることで、医療資源の節約や社会活動の正常化に繋がります。
  5. 長期的な効果
    多くのワクチンは長期間にわたり免疫を維持し、再感染を防ぎます。一部のワクチンは追加接種(ブースター)によって効果を持続させることもできます。

 以上のようにワクチンは、個人の健康を守るだけでなく、社会全体の感染症対策においても極めて重要な役割を果たしています。安全性と有効性が科学的に証明されており、多くの感染症予防に不可欠な手段といえます。当院では通常のワクチン以外にも海外渡航前のトラベルワクチンの接種も行っています。ご不明な点などあればお気軽にお問い合わせください。

 話は変わり、少し前のことですが令和7年3月15日(土)~16日(日)にパシフィコ横浜で大会テーマを「楽しいから始める腎リハ~ウェルビーイングな暮らしを求めて」と題し、第15回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会が開催されました。当院からは武居院長、髙田師長(看護師)、長尾主任(理学療法士)がシンポジストとして参加、また岡本技士長(臨床工学技士)、田村(理学療法士)が一般口演座長を努めさせていただきました。学術集会の参加者も1802名と過去最高となり非常に盛況な大会となりました。

 第1回の学術集会から15年が経ち、その間に腎臓リハビリテーション指導士制度の設立や腎臓リハビリテーションガイドラインの発刊、また診療報酬分野に関しては透析時運動指導加算が認められるなど、腎不全患者や透析患者を取り巻くリハビリテーション環境は大きく変わり、包括的腎臓リハビリテーションの普及・啓発が全国的に広まってききました。今後は更にその質の向上と担保が求められます。当院でも引き続き透析患者さんが自分らしく、地域で活き活きと生活できるようスタッフ一同尽力してまいります。

 次回の第16回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会は久留米大学医学部腎臓内科部門 主任教授の深水圭先生が大会長として、2025年3月14日~15日に久留米シティプラザで開催予定です。久しぶりの九州での学術集会開催ですのでご興味ある方は是非とも学会HPなどでご確認ください。

令和7年5月タイムナウ 医事課 次長 田村岳志

「ワクチン」「腎臓リハビリテーション学会」

 当院ではワクチン外来を月曜日~木曜日に行っています。最近はCOVID-19を始め、インフルエンザや百日咳など「感染症とワクチン」についての話題が尽きることがありません。ヒトは感染症にかかると体内で抗体を作り、再び同じ病原体が侵入してきた際にその病原体へ攻撃することができます。この仕組みを「疫病から免れる」と書いて「免疫」といい、この免疫を上手く利用したのが「ワクチン」です。ワクチンを接種することで、あらかじめ病原体に対する抗体を作り出し、感染症にかかりにくくします。ワクチン接種により、稀に発熱や発疹などの副反応がみられますが、感染症にかかるよりも症状が軽いことや、周りの人に伝染することはありません。また赤ちゃんはお母さんのお腹にいるときに様々な感染症に対する免疫を受け継ぎます。しかし最近のニュースなどでよく耳にする百日咳や麻しん(はしか)の抗体は生まれて早い時期に失われてしまいます。そのため、百日咳を含む5種混合ワクチンは生後2ヵ月、麻しんを含むMR(麻しん風しん混合)ワクチンは生後12ヵ月になったらなるべく早い時期に接種をすることが推奨されています。

 SNSなどではワクチンへ悪いイメージを植え付ける投稿をよく見かけますが、ワクチンには「個人を守る」と「社会を守る」の2つの役割があり、以下のような有効性が証明されています。

  1. 感染症の予防
    ワクチン接種は特定の感染症に対する免疫を獲得することで、その感染リスクを大幅に減少させます。これにより個人の健康を守ることができます。
  2. 重症化の防止
    たとえ感染してしまっても、ワクチンを接種していると重症化や合併症のリスクが大幅に軽減します。例えば、インフルエンザやCOVID-19のワクチンは重症化や死亡のリスクを減少させる効果が証明されています。
  3. 集団免疫の形成
    多くの人がワクチンを接種することで、感染症の拡大を防ぎ、免疫を持たない人や免疫が弱い人を守ることができます。これを「集団免疫」と呼び、感染症の根絶や抑制に寄与します。
  4. 公衆衛生の向上
    ワクチンは感染症による社会的・経済的な負担を軽減します。感染症の流行を抑えることで、医療資源の節約や社会活動の正常化に繋がります。
  5. 長期的な効果
    多くのワクチンは長期間にわたり免疫を維持し、再感染を防ぎます。一部のワクチンは追加接種(ブースター)によって効果を持続させることもできます。

 以上のようにワクチンは、個人の健康を守るだけでなく、社会全体の感染症対策においても極めて重要な役割を果たしています。安全性と有効性が科学的に証明されており、多くの感染症予防に不可欠な手段といえます。当院では通常のワクチン以外にも海外渡航前のトラベルワクチンの接種も行っています。ご不明な点などあればお気軽にお問い合わせください。

 話は変わり、少し前のことですが令和7年3月15日(土)~16日(日)にパシフィコ横浜で大会テーマを「楽しいから始める腎リハ~ウェルビーイングな暮らしを求めて」と題し、第15回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会が開催されました。当院からは武居院長、髙田師長(看護師)、長尾主任(理学療法士)がシンポジストとして参加、また岡本技士長(臨床工学技士)、田村(理学療法士)が一般口演座長を努めさせていただきました。学術集会の参加者も1802名と過去最高となり非常に盛況な大会となりました。

 第1回の学術集会から15年が経ち、その間に腎臓リハビリテーション指導士制度の設立や腎臓リハビリテーションガイドラインの発刊、また診療報酬分野に関しては透析時運動指導加算が認められるなど、腎不全患者や透析患者を取り巻くリハビリテーション環境は大きく変わり、包括的腎臓リハビリテーションの普及・啓発が全国的に広まってききました。今後は更にその質の向上と担保が求められます。当院でも引き続き透析患者さんが自分らしく、地域で活き活きと生活できるようスタッフ一同尽力してまいります。

 次回の第16回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会は久留米大学医学部腎臓内科部門 主任教授の深水圭先生が大会長として、2025年3月14日~15日に久留米シティプラザで開催予定です。久しぶりの九州での学術集会開催ですのでご興味ある方は是非とも学会HPなどでご確認ください。

令和7年5月タイムナウ 医事課 次長 田村岳志

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