インフォメーション 〜time now〜

 日本も残暑が遠のき、涼しくなったのではないでしょうか? ケニアは、9月になっても、朝夕は肌寒く重ね着が必要でした。ジャカランタが、紫色の綺麗な花を咲かせ始めていいます。桜が祖国の花なら、ジャカランタは第二の故郷ケニアの花だと思っています。

 「人間は考える葦である」とフランスの思想家・数学者・キリスト教神学者でもあったブレーズ・パスカルが、手稿の言葉で述べています。人間とは、孤独で弱い生き物ですが、考える事が出来る事は偉大であり、尊厳があるという意です。私が、役職者によく伝えることの一つに「考えなさい」という言葉があります。例えば「報告」について挙げるなら、右から左に報告するのではなく、事実確認をした上で問題点などを探り、自分なりの対処方法や解決策を模索して経過とともに報告するということです。つまり、他人事ではなく自分の身に置き換えて真剣に考えるという事です。簡単なことの様に思いますが難しいようです。時として、「副院長だから出来る」とか「副院長とは違う」と意見? される事もあります。私と他のスタッフに何の違いがあると思っているのでしょうか? 能力に差はありません。敢えて少しの違いを挙げるならば、運やツキなどをあてにせず、ただただ一生懸命考えるのです。他人から教えを乞う、本を読む、調べて考える。これを継続して、明けても暮れても考えていると、ある時、ある瞬間に閃きが湧くのです。深く考えずに閃く事は、決してありません。それは、「ただの思い付き」です。この「閃き」を得るには、仕事が好きでなくてはなりません。更に、患者さんやスタッフに愛情と責任、自分自身が覚悟を持っていなければ、学業優秀でも決して「閃き」は降りてきません。とにかく、ひたすら熱意を持って真剣に考え抜くことが肝要なのだと思います。臨床現場や学術発表に於いても、同じことが言えると思います。

 そういえば、偉大なリーダーが持つ3つの習慣というのがありましたので紹介します。①心身の健康を優先する、②好奇心を失わない(知らない事は認めて聞く・読書)、③質問をして耳を傾ける。スキル、経験、そして健康的で生産的な習慣を継続する事だそうです。

 話の流れを変えて、皆さんはサイコパスという言葉をご存知ですか? サイコパスとは、精神病質、或は反社会性人格障害などと呼ばれ、きわめて特殊な人格を持つ人々の事を指します。欧米社会に比べると、日本を含む東洋の国々の割合は10分の1と言われています。欧米では25人に1人、日本は200~300人に1人の割合だそうです。この数字を見て、どう感じられましたか? 因みにその学者さんの過去に実在した人物でサイコパス度の一番高かった人物は、アドルフ・ヒトラーを超えてヘンリー8世でした。納得!?

 最後に、先月末から9月初旬にかけて、ケニア医療従事者教育の為に、日本医療従事者の有志の皆さん4名が、ケニアに来訪して下さいました。ケニアの医療従事者も大変な関心を寄せ、講演内容にも満足してくれました。英語での講義に、さぞお疲れになった事でしょう。お蔭様で、とても活気に溢れ、充実した講演になりました。貴重な時間と経験、勇気とエネルギーを頂きました。本当に、有難う御座いました。今後とも末永く宜しくお願い致します。皆さんが、今回の訪問でケニアを好きになってくれたなら最高です!!

平成29年9月タイムナウ 岩根