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明けましておめでとうございます。リハビリテーション部、作業療法士の浅倉恵子です。今年、年女の私が新年トップバッターを務めさせていただきます。

 皆さまは良いお正月を過ごされたでしょうか?私は、主人の実家である愛媛県松山市に帰省していました。松山といえば道後温泉!!毎日、温泉とおいしい食事を満喫し体重が3㎏も増え、年明けのユニホームはワンサイズアップ…30歳を過ぎると一日二日で体重減量は難しくどうしたものかと頭を抱えています。

 昨年は、OTとして、医療人として、役職者として自分自身を見つめ直す一年でした。まだ答えは出ておらず、今年も長いトンネルを一歩一歩手探りで進んでいくこととなると思いますが、それでもずっと先で私がトンネルから抜け出せるよう明かりを灯してじっと待って下さる院長、副院長をはじめ職場の仲間たちに本当に感謝です。

  そんな私が、今回お話するのは、日本作業療法士協会が発行している作業療法(平成25年12月)に掲載されていた「プロフェッショナルへの第一歩」の中に書かれていた内容です。これは2005年に作業療法ジャーナルの中で吉川ひろみ氏がまとめたものだそうですが、 Proficientについて①状況を全体として捉えて行動することができる②多くの経験を振り返り評価を重視し、介入には柔軟性がある③異なるアプローチを創造的に組み合わせることができる④作業を使った介入に注目しニーズを充足する資源の活用ができる⑤関連する人や機関と上手く交渉することができる⑥倫理的リーズニング(倫理感をベースに判断する)を考えることができる、です。この6つは、OTとして当たり前のことかもしれませんが、これを具現化するためには、経験と努力とセンスが必要だと思います。特に私が共感したのは柔軟性と交渉力です。私は、学生時代の恩師に作業療法士は患者さんの状況に応じて何色にも変化できる道具だと教わりました。同じ治療道具も自分を介すことで幾通りもの治療手段になる。素敵な職業だと思いました。また、会社の営業マンではないので交渉力なんてと思っている方々、実は患者さんへの治療場面でもこの交渉力は必要になってきます。患者さんの思いを引き出し治療者としての考えを伝え、訓練プログラムを組み立て実行する。インフォームド・コ・オペレーションですね。もちろん、その次にご家族、同僚、他部署のスタッフ、地域で支える職員のみなさん、書き切れないほど周囲のサポーターはいます。患者さんの持つ能力を最大限発揮でき、より良い生活を送れるよう環境を整え、コーディネイトしていくために交渉力は非常に重要な技だと思っています。

  この6つのProficientの条件を読んで、再度自分に何が足りないのか、何ができるのか、自分の信念は何かを考える機会となったのでご紹介しました。 まだまだ寒さ厳しい日が続きますが、皆さまお体ご自愛ください。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

1月 リハビリテーション部 部長 浅倉恵子