インフォメーション 〜time now〜


 こんにちは。タイムナウを担当します 有料老人ホーム満天 介護福祉士の佐藤典子です。
宜しくお願いします。

 私は光心会に入職してから約10年が経ちます。病棟で7年程勤務し、現在は有料老人ホームに勤務しています。今回は、介護に従事してきた私が、医療を提供される側になったお話をしたいと思います。
 今から3年前、急に動悸が現れ、動作時に息切れも自覚するようになりました。安静に努めようと横になっても、心臓を手のひらで転がされるような、何とも言い難い違和感がありました。症状が続き不安になり、病院で精査をしたところ、“心房細動”と“心房粗動”と診断されました。みなさんもご存知の通り、どちらも心臓が正常に機能しなくなる不整脈のことです。心不全や脳梗塞を合併する恐れがあり、それらを防ぐ為に血液をサラサラにする薬を飲む必要があると言われました。私の場合、薬物療法だけでは済まず、手術の話にまで及びました。医師から薬物療法とカテーテル治療の効果やリスクの説明を受け、私は、カテーテルアブレーションという治療を選択しました。私の不安な気持ちとは裏腹に淡々と事は進み、大分大学医学部附属病院の循環器内科で早々に手術を受けました。
 カテーテルを通す針が血管に入るまでは局部麻酔で、その後は麻酔が効き意識がなくなりました。手術が終わり、目が覚めた時には腰から下は動かないようベルトで固定されていていました。寝返りもできず、腰や背中が痛くなり手術よりきつかったことを覚えています。その後、ベルトが外れて、やっと自由になれたと思ったのも束の間、同じ姿勢で過ごしたためか、足の感覚がなく、歩くのもひと苦労でした。そのため、他動的に動かしたりマッサージをしました。翌日には感覚も戻り、歩行も普通に行えるようになりましたが、短時間とは言え身体の自由が効かないことがこんなにも辛い事なのだと痛感しました。
 入院中は、色々と不安なことがありましたが、術前から看護師さんたちが丁寧に説明してくれ、些細な事を聞いても、優しくすぐに対応してくれたことが印象深く残っています。私も介護に携わっていく中で、入居者さんの辛い気持ちを察知し、常に優しく素早い対応を心がければならないと再認識した出来事でした。

 退院後、私は一人暮らしをやめて実家に戻ることにしました。術後の経過はよかったのですが、母が高齢なことと、今回の経験が私の背中を押しました。実家ではストレスが少なく、術後の身体をしっかりと養生できています。飼い猫の“れん”にも癒され、すっかり穏やかに日常を過ごしています。
 コロナ禍で、色々なストレスはありますが、それはみんな一緒です。入居者さんも、外出制限や面会制限等あり、ストレスが溜まっていると思います。少しでもストレスが軽減でき、楽しく過ごせるように支援していきたいと思います。






令和4年8月 タイムナウ
有料老人ホーム満天 介護福祉士 佐藤