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 秋冷の候、体調を崩されたりしていませんでしょうか?戦後3番目に投票率が低かった(55.33%)衆院選は、番狂わせはあったものの、自民党が単独で絶対安定数を獲得して終わりましたね。

 今回は、人類が生き残った最大の要因について考えたいと思います。今から550万年前、人の祖先はアフリカを出ました。高い知能と身体能力を持っていたネアンデルタール人は、サピエンスと交合していて地上生活に応じました。ですから、私たちの中にはネアンデルタール人の遺伝子が数パーセント残されている(割合に関しては諸説あり)と言われています。ネアンデルタール人は、文明の起源でありながら、絶滅してしまいました。440万年前のアフリカ大陸では、二足歩行が確認されている最古の人類、アルディピテクス・ラミダスが木の上で生活をしていました。そのため、地上での動きは緩慢で危険が多かったのですが、手を使い食料を確保したことで、厳しい生存競争を生き抜きました。この時代は、一夫多妻制でしたが、オス同士でメスを争うことはなく、夫婦で子育てをしていたそうです。人が、「家族を持つ」誕生となりました。370万年前には地上の生活に適応した人類、アウストラロピテスクの複数の家族が集まって、虫や草の根っこなどを食べ、草原では弱い存在だったのですが、今度は仲間を得ることで生存競争を生き抜きました。270万年前のホモ・ハビリスは肉食獣の食べ残しを食べていました。この時代に偶然石器を発見して、人間は道具を使うようになったと言われています。そして、約20万年前にアフリカに現人類のホモ・サピエンスが誕生しました。ホモ・サピエンスは、狩猟と採取をしながら、ユーラシア大陸の殆どの地域に移り住みました。それから、紀元前5千年ごろまでには、オーストラリアと南極を除くすべての地域で農耕が行われるようになったと考えられています。1万2千年前には山羊が家畜化されていたそうです。これを可能にするには、過去の知識や経験を活用する知恵と意思疎通や情報交換のための言語能力の発達が欠かせませんでした。旧人類が絶滅した理由も、ここにあります。 注)文献には、諸説あり。

 何を言いたいかと言うと、人類は、二足歩行により、手が使えるようになったことで道具を得ました。しかし、家族や仲間と支え合い、協力しなければ、それだけで厳しい環境を生き抜くことはできなかったという事です。これこそが、人類が過酷な生存競争で生き残った理由です。人類が生き抜くための根幹が何かを、私たちの祖先が教えてくれているというのに、現代では道具が武器に代わり仲間が敵となり、人類には争いが絶えません。何故、人類が大切にしなければならない家族や仲間、利他の心にさえも価値を感じられず、大切に思えなくなってしまっているのでしょうか?何故、こんなにも、利益でしか動かない人、自分や家族の事しか考えられない人が増えたのでしょうか?これを読んだ方々には、家族や仲間の大切さを再認識して欲しいと思います。そして、所属する職場のことくらいは考えられる人であって欲しいと願います。何でもない毎日や関わりも大切にしていきましょうね。そうすれば、大袈裟かもしれませんが平和が維持されていくような気がするのです。

 遥か遠い時代から、世界の指導者たちは人類の平和と平等を説いています。モーゼは「隣人の家を欲してはならない」、ムハンマドは「人類は一族である」、孔子は「その欲せざる所 人に施すなかれ」、キリストは「真理は、あなたたちを自由にする」と遺しています。そして、アメリカの独立宣言では、「すべての人間は、平等につくられている」と述べられました。人種や民族に優劣などあるはずもなく、命の尊さや人権にも変わりはありません。そんな当たり前の事を、何故理解できないのでしょうか?常に敵を作り、誰かを吊るさなければ、気が済まず、生き甲斐を感じられないのでしょうか?誰かと比べて、「勝ち」「負け」にだけに拘る必要がありますか?生きていくのに、人を陥れることは必要ですか?「他人の不幸は蜜の味」を栄養分にして生きたくはないですね。

 最後に、歯石の話をします。歯石とは、歯垢が石灰化し硬くなったものです。歯石は、歯の表面に付着した「歯肉縁上歯石」と歯と歯茎の間の歯周ポケット内に付着する「歯肉縁下歯石」があります。歯石の付きやすい場所は、主な唾液の出口である上あごの奥歯の頬側、下顎の前歯の舌側です。歯石自体が悪さをすることはありませんが、歯肉縁下歯石を放置すると、歯茎が炎症を起こし、常に小さな出血が口腔内で続く状態になります。この血液成分を、一部の歯周病菌が栄養にして毒素を出します。この毒素は、歯周病を悪化させるだけでなく、血管を巡り心筋梗塞、糖尿病、アルツハイマー病などのリスクファクターになると言われています。歯石が歯に付着すると歯ブラシでは落ちないので歯科の特殊な器具や技術が不可欠です。普段からメンテナンスをしましょう。


令和3年11月 タイムナウ 岩根