インフォメーション 〜time now〜



 皆さんこんにちは。今回Time Nowを担当させていただきます、諏訪の杜病院リハビリテーション部 作業療法士の横尾侑磨です。よろしくお願い致します。

 じめじめとした日々が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が発動されておりましたが、解除されたことで少しずつ街中に賑わいが戻ってきた矢先での感染者拡大のニュース。新しい生活様式を各々が取り入れ、感染予防に努めることで、これ以上拡がらないことを願っています。

 私事ですが、7月上旬に子供が生まれました。妻の妊娠をきっかけに禁煙を始め、1日30本以上喫煙していましたが、約9カ月吸わずに過ごしています。しかし、ストレスを感じ悩みが解決しないと、やはり喫煙欲求が時々出現します。不眠の際には、眠剤代わりに飲酒する習慣がついてしまいました。そんな時、患者さんから、デール・カーネギーの「道は開ける」という本を紹介して頂きました。その方も、「精神的に病んだ時に助けられた」とお話しされていました。私もすぐに購入し、悩みを分析し解決する技術などを学ばせていただき、現在ではストレスを感じた際の喫煙欲求や毎日の晩酌が無くなりました。「ストレス発散」に悩んでいる方がいらっしゃれば、この本を是非お勧めいたします。

 その中でも、作業療法士として興味深いお話がありましたので、紹介させていただきます。2人の子供を亡くし、精神的に打ちのめされた男性がいました。病院にかかりましたが効果はありませんでした。しかし、男にはもう一人の息子がいて、「パパ、ボートを作って」と言われ3時間ほどかけて作業をしました。その時、男性は気づきました。この3時間は子供を亡くして以降、初めて味わった精神的な休息と安らぎでした。何かに忙殺されていると悩む暇がないことを知った男性は、これからやらなければならないことをリストアップし、徐々に活気に満ちた生活を取り戻し、教育委員会の議長を務めるまでに回復しました。

 この男性の様に、人間には「やりがい、達成感」を得るような作業が必要であることを改めて感じました。
当院にも後遺症を抱え、不活発な生活が予測される方も多く入院されます。そういった方々にこそ、本人、家族が前を向いて生活できるように、積極的な就労支援等を行い、役割を提供する事が本当の自立支援だと思います。

 人間は与えられるばかりでは喜びを感じられず、得られないと私は思っています。患者さんに、良い支援ができるように私自身も日々成長していきたいと思います。





7月タイムナウ リハビリテーション部 作業療法士 横尾侑磨