インフォメーション 〜time now〜



 とうとう今月中旬に梅雨入りしましたね。洗濯物が気になる時期です。気持ちだけでも明るくいきましょう。

 新型コロナウィルスで様々な代償を払いつつも、日常を取り戻しつつあります。5月になって政府は、経済対策に舵を切りました。それもその筈です。国の借金が過去最高を更新したのです。そして、新型コロナウィルスの入国制限で訪日外国人客が激減して、4月の訪日外国人旅行者は99.9%の減でした。リーマンショックで41.3%減、東日本大震災の影響を最も受けた2011年4月でさえ62.5%減だったのに、観光業だけを見ても経済ダメージの凄さが容易に解ります。アメリカ合衆国の1~3月期のGDP年率換算は-4.8%と11年ぶりに低水準となり、IMFの調査では生きるために必要な食糧ですら手に入れられない極度の貧困層が、新たに3,240万人増えるそうです。世界実質成長率は、リーマンショック後は-0.1%だったのですが、今回のコロナショックで-3.0%になると予想していました。今こそ、各国が自国ファーストに走らず、個人主義に偏らず他人事とせず、人類の未来のために力を合わせる時なのだと思います。

 新型コロナウィルスの暗いニュースが続く中で、私はある映像を見て心が振え涙を流しました。アメリカ合衆国で、警官に黒人男性が命を奪われ大規模なデモや暴動の中で、オレゴン州のデモ隊が「平和的デモ」であることを警官に示すため地面に膝をつきました。すると、警官も膝をついたのです。緊迫した中で、互いを認め合う姿は、平和と平等、人間愛を象徴する様でした。命を落とした男性の葬儀の執り行われる教会の前でも、警官たちは彼の棺を、膝をついて出迎えました。彼の弟さんが、警官の体制改善を求めた場で、「黒人男性の命は20$(日本円で約2,200円)なのか?」と会場の議員たちに問うていました…。本当に悲しくて、悲しくてやり切れません。※命を奪われた男性の容疑が20$の偽造紙幣を使ったことだったので例えたのです。一方で、デモ隊の中に白人警官が一人取り残された際には、デモ隊が円陣を組みその警官を同じデモ隊から守る映像も目にしました。「人間らしい自然な行為」だと思います。デモ隊に限らず集団の力は、時として巨大になり暴走することもあります。「赤信号、皆で渡れば怖くない」的心理状態です。この集団心理の恐ろしさを各々が熟知して自制しなければなりません。暴力に訴えてしまっては本末転倒になります。暴力は何も解決せず、人に痛みと恨みだけを残します。人の価値観や心の在り方のコントロールは困難です。世界中のレイシズム(人種差別主義)が無くなることはなくても、人の人生を土足で踏み荒らすような行為を正義漢ぶってやる輩も、それを称える輩も看過する社会もなくなればいいと心から思っています。アメリカ合衆国では、警官に命を奪われる黒人が白人の2倍、新型コロナウィルスで亡くなった黒人も白人の2倍だったそうです。レイシズムは、15世紀くらいから長く続く人類の大きな問題であり課題です。黒人青年への日常の中の母の教えを聞いて、こんな理不尽なことがあってはならないと強く思いました。内容の一部を紹介します。「購入しないものは触らない」「白人女性をじっと見ない」「パーカーをかぶらない」などです。今回のこの機会を、「対岸の火事」で終わらせてはならないと思います。

 話は打って変わって、先日友人と3人で食事をした時のことです。なんと、一人が私を「羨ましい」というのです。「隣の芝は青く見える」だけだと思います。皆、性格も違えば求めるところも違います。その日の気分でも違ってきます。多少なりとも、「今よりも…」と考えてしまうのが人間です。ですから、自分の思う通りになんて行く訳がないのです。私はたまに、「これで十分。今で幸せ!!」と大声で叫び自分を納得させ鎮めます。すると、健康で仕事が出来ているだけで、有難いことだと思えてきます。最近は、他人と自分を比べないようになりました。後は、仕事も遊びも自分の出来る限りのことを一生懸命にします。すると、結果がどうであれ受容できます。仮に結果が出なくても学ぶことはできますし、一生懸命になってくれる人が集まって来てくれて助けてくれます。

 最後に、何にしても今の世の中「他人事」としか思えない人が多くいます。「他人事」と言う事は、無関心で無責任だと言う事です。そして、「自分さえ良ければいい」というスタンスの表れでもあります。相手の立場に立つとか、相手の気持ちを慮ることができず、自分の正当性や主張だけをしてしまうのです。そして、共通するのが保身に走るところです。だから、もがきます。どうか、「他人事」とせず、自分のことのように誠実に、真剣に関わってみてください。この先の人生が変わりますよ。幸せは、いつも自分の心が決めます。心が貧しければ満たされることはなく、恵まれた環境にあっても幸せを感じられません。全ての基本は、感謝できることからです。



6月タイムナウ 岩根
Keyword:レイシズム・人種差別