インフォメーション 〜time now〜

 ケニアは、雨期に入り少しづつ涼しくなり朝夕は冷えて私には少し寒い日もあります。

 『私たちの敵、それはためらいです。なぜなら、自分でこんな人間だと思ってしまえば、それだけの人間にしかなれないから…』これは、ヘレン・ケラーの言葉です。世界的著名人ですが念のため紹介します。彼女は、幼少期の高熱が原因で視覚・聴覚障害を持ち、発声もできなくなりました(俗に言う三重苦)。しかし、恩師と共に重複障害を克服して、障害者の教育や福祉活動で世界中を周られた女性です。私達でも何かを成す為に、どう生きるべきかを模索しながら生きているのに感慨深いです。そして、彼女はこうも言っています。「この世で一番哀れなのは、目が見えていても未来への希望が見えていない人だ」と…その通りです。彼女に、自分の生き方や人生を考えさせられ鼓舞されます。そして、彼女を語る時に思い出すのが「中村久子さん」です。彼女も、波乱万丈な人生を乗り越えた立派な女性です。

 それなのに、私ときたら「努力を、必死でしてきたから今がある」という根拠から、ある時期自信が慢心の頂点に達し自分の価値観や死生観を頑なに信じ、それを周囲の人に意識的にも無意識的にも、上から目線で押し付け求めて来ました。だから、「やれば出来るのに」と憤りを覚え、他者のことを「努力が足りない」「考えていない」と思う様になり、うんちくを語り𠮟咤激励ばかりしていました。嫌な人ですよね~。できる事なら避けたい人です(笑)。こんな先輩や上司いませんか? でも、解ってあげて下さい。その人は、「善かれ(良かれ)」という思いや仕事への情熱から…頑張ってきたという自負と経験則から、あなたに助言しているのだと思います。聞く方も辛いと思いますが、言っている方も辛いし自己嫌悪にも陥っている筈です。私は今でも、「仕事に誇りを持てない人」「努力を怠る人」「時間を無為にする人」「責任の無い人」は嫌です。でも、受容するようになりました。「嫌いになれないのなら、受け入れるしかない」という考えに至ったのです。それで、自分の考えを押し付けて他者に求めるのではなく、詳細な指示や役割分担をして、皆で進捗状況等を確認するようなシステムを構築しました。すると、意に沿わない事柄に遭遇しても、時間と距離が取れるようになり、俯瞰的立場で物事を捉えられるようになりました。お陰様で、最近自分自身の心がとても穏やかになり、感謝の気持ちが、より広く深く持てるようにもなりました。結局、自分の心の在り方や考え方次第で、日常は変わるということですね。

 もしも、自らの現在に焦燥し、自らの過去に後悔や恨みを抱き、未来の憂慮に堪えない人がいたなら、「大丈夫です」と伝えたいです。真っ白になれば、なりたい自分に変われます。

 それでは最後に、手根管症候群について簡単にお話します。手根管症候群は、手首の内側で、末梢神経が圧迫されて手指のしびれや痛み、親指に脱力をきたします。原因は諸説ありますが、ハッキリ判っていません。透析患者さんによくみられます。そこで、気軽にできる症状チェックを紹介します。①親指から薬指にかけてのシビレ②平面にある小さな物がつまみにくい③明け方に指や腕がシビレる・痛む④服のボタンがかけ辛い⑤手を振るとシビレが楽になるなどがあります。又、ファーレン・テスト(手の甲を合わせて1分間保つ)も有効です。親指から薬指にシビレが出たなら、手根管症候群を疑い受診してみましょう。



5月タイムナウ 岩根

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