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寒さがましましたね。うがいや手洗いを励行して風邪やインフルエンザ予防に努めましょう。
ちなみに、当院のスタッフは、うがいや手洗いを励行し、インフルエンザワクチンも積極的に接種しています。

 透析医療の進歩により、透析患者の寿命は延びています。しかし、その一方でADL・QOL向上、特に透析患者の自立(律)へのアプローチが立ち遅れているのも事実です。
今回は、透析患者の自立(律)の中での就労について考えましたのでそこにテーマを絞って書きたいと思います。
 全国腎臓病協議会就労調査は、昨年に透析患者の実質的失業率を16%と報告しており、全国の完全失業率4.5%に比べかなり高いことが理解できます。又、リーマンショックの影響もあり、生活保護受給者も207万人を超え今後も増える見込みです。このような厳しい状況の中で、透析患者は、透析導入前後に54%の方が転職もしくは、退職されています。尿毒症症状等による体調不良や透析導入時の準備期間・透析療法による時間の拘束や精神的問題が原因となっているようです。それに加え、436社のアンケート調査では、雇用するに当たり透析の知識がなく雇用に不安を抱いている企業が多く、企業側の透析患者への認識不足も影響していることが明白となりました。 
 透析導入前後で、一旦退職してしまうと正規雇用での再就職は非常に厳しくなります。現在、透析患者数は29万人を超えています。透析患者のADL・QOL向上、医療費の高騰等を考えた時、透析患者の就労は、個人のレベルを逸脱し、社会的問題になってくることは確かです。すでに、マスコミ等でも多く取り上げられています。
 末期腎不全は、名実ともに慢性疾患にパラダイムシフトされたのです。今後、医療に従事する医療者は包括的に患者を捉えたアプローチの在り方を構築していかなければならないと考えます。それは、医療従事者だけに留まらず患者自身や社会への啓発も視野に入れたアプローチを提供するということです。これらに積極的に関わってこそ、透析患者のADL・QOL向上や透析患者の自立(律)に繋がると確信しています。透析患者が生きがい(自己実現)を持ち社会生活を送るには、良い透析も必須条件ですが先述した関わりも大変重要であるということを再認識し、これまで以上に患者指導並びに企業への面談や説明の場を設け、透析患者を包括的に支えるアプローチを提供していきたいと思います。

♪1月に毎年恒例の北海道スキー・スノボー(職員旅行)に行ってきました。やっぱり、雪も食べ物も 北海道は最高です!!ストレス解消になりますし、「又、1年頑張るぞっ!」という気持になります。♪
平成24年 1月30日 岩根美紀