インフォメーション 〜time now〜

 今回は、大雨季のケニアからお伝えします。気候が、本当にいいです。

 3月17日(土)・18日(日)に仙台で開催された『第8回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会』で、シンポジウムと一般演題ポスター発表で無事(?)に座長を務めさせて頂きました。とても、盛況な会でした。上月先生を始め、尽力下さる先生方に感謝しかありません。改めて、有難う御座いました。

 私なりに考えるところが御座いまして、少し重いお話に変わりますがお許し下さい。最近、問題になっている「孤独死」ですが、つい先日も北島三郎さんの御子息が、死後一週間経過して発見されマスコミが大きく取り上げていましたね。現代、65歳以上の一人暮らしが、日本では762万人に上ります。この方たちは、パートナーを亡くした方、何らかの理由で単身となった方、生涯独身を貫いた方など様々です。家族構成やその在り方の変化、婚姻に対する考え方など家族というものの思いや価値観が、一昔前の日本とは違ってきたからだと思います。人それぞれの人生観や死生観などが関わってくるので、「孤独死」そのものに、意見を述べるつもりはありまません。こんなご時世なので、「一人で寂しく、誰にも看取られず、人知れず死んでいくのは可哀想」なんて言った日には、「大きなお世話だ!!」って怒鳴られそうですもの。私は、どんな死に方をしても、満足できていればいいと思います。ただ、私の経験則では「のたれ死んでもいい!!」と言っている人たちに限って、きちんと生きていないから、逝った後に他者に迷惑をかけています。逆に、きちんと生きてきた人たちは、他者を煩わせないように、きちんと考えておられて整理や準備をされています。のたれ死んでも、日本では遺体の処理やお骨の埋葬が必要な事を弁えておいて頂きたいものです。

 こんな混沌とした時代だからこそ、地域の多様な人達で支え合う共同実践ソーシャル・インクルージョンが推進され、こういう事が必要で大切なのだとも思えます。これとは少し違いますが、私も楽しく老後を過ごせるように、まるで旅行にでも行くような感覚で、ウキウキしながら、仲間(友)と老後の計画を立てています。同じ生活レベルや価値観を持つ仲間と支え合いながら、老後を同じ家屋で暮らして行く計画です。私には、家族も家もあります。でも、老後は自分のペースで、好きな時に好きな事をして、のどかに暮らしたいと強い思いを抱いているので計画した次第です。家族や身内に依存せずに、老後を自分たちで支え合い出来るだけ自立する新しい選択肢を自分たちで作ったのです。但し、家のローンが終わってからなので、まだまだ先のお話になります。嘘のような話だと思われるでしょうが、着々と話は具現化しています。仲間を介護したりされたりしながら、その共同生活の場で、見送ったり見送られたり、互いが安心して穏やかにその時を迎えたいと話しています。だから、これは絶対に実現します。このお蔭で、老後にも楽しみや夢、安心感が持てています。

 それから、橋田壽賀子さんの著書で話題となった「安楽死」の問題。これも、難しい問題です。日本では、安楽死は認められていませんから、私も経験則を持ち合わせておりません。これを望む場合は、海外でしかできませんのでかなり困難な事は確かです。「延命」も、本人と家族とで立場が違ってくるし、年齢や病気によっても左右されるので一概には言えませんよね。日本のアンケートで、自分なら延命をして欲しくない人が91%なのに、家族の延命を望む人は14.7%と言う結果でした。元気なうちから、家族で話し合う時間を十分に設けて、意思表示して相互理解と納得をしておくことが大切だと思います。「老い」や「死」は、必ず平等に訪れます。信心もなく悟りも開けない私には、これに立ち向かい、受け入れるために「今を、真剣に楽しんで大切に生きる」ことしか出来ません。私は、「どう死ぬか」よりも「どう生きるか」に重きを置いているタイプです。逆に、「どう生きたか」が「どう死ぬか」に大きく波及するとも思っています。失っていく能力や体力、病も受け入れながら、上手く付き合い「良い歳」をとっていきたいです


平成30年3月タイムナウ 岩根

Keyword:共同実践とソーシャル・インクルージョン