インフォメーション 〜time now〜

 皆さんこんにちは。今回、time nowを担当させて頂くことになりました、諏訪の杜病院、管理栄養士の市原です。よろしくお願い致します。春一番が訪れ、冷たい風の中にも少しずつ温かさを感じるようになりました。一方日田市では、3月に入ってすぐ夏日を記録したそうです。驚きました!!このように温度差があり、体温調節が難しい季節の変わり目は体調を崩しやすいので、食事・睡眠・運動・休養をしっかり管理していきたいものです。

 先日、当院で管理している非常食の整理を行いました。賞味期限が近づいているので行ったのですが、その際に、改めて防災について考えさせられましたので、今回は防災、特に非常食についてお話したいと思います。

 東日本大震災から7年が経とうとしています。言葉では言い表せないような光景を今でも忘れません。2年前には、熊本と大分でも大きな地震が発生しました。私は、大きな地震に直面することをどこか他人事のように感じていましたが、実際にこの地震で震度6弱を体験し命の危険を感じました。その地震を経験した中で、強く私の印象に残っているのは、地震発生後にお店の商品がガラガラ(空)になった棚です。特に、調理せずにすぐ食べられる菓子パンやおにぎり、弁当、缶詰、飲み物はほとんどなくなっている状況でした。憶測ですが、それらを買った人の中には、食べるものがないから買ったという人はもちろん、家に非常食はあるけど、その先を心配して買ったという人もいたと思います。実際に私は後者でした。もし非常食もなく、お店に行っても売り切れの状況だとしたら食べることができません。自衛隊や行政などからの支援があったとしても、それをすぐ受け取ることができるかは場所や状況によって異なります。このような体験をして改めて防災、そして非常食の大切さを痛感しました。

 当院では行政からの指導のもと非常食を3日分備蓄しています。その根拠として、最低でも3日以内にライフラインは復旧すると考えられているからです。非常食を選ぶ際のポイントは、ガスや電気、道具がなくても食べられるもの、賞味期限が長いものがお勧めです。缶詰は非常食の代表ですが、缶切りがなくても開けられるものがよいです。また、最近では、ガスや電気がなくても水を入れるだけで温かいご飯やおかずが作れるものなど、便利なものが多くみられるようになってきました。すぐにお腹いっぱいで栄養になる事を優先すると、少量で比較的高カロリーなものがおすすめですが、長期の避難を想定するならば、フリーズドライの味噌汁やゼリー飲料なども備えておくと、同じような食事にも変化が出て飽きず、避難生活のわずかな楽しみにもなります。また、飲料水は1人あたり1日3リットルを3日分備蓄しておくとよいです。

 「備えあれば憂いなし」と言いますが、この言葉を信じるとしたら防災グッズはお守りではないでしょうか。もしもの時に、自分の身を自分で守れるように防災対策をしっかりしていきましょう。また、防災グッズを備えている方も非常食の賞味期限は切れていないか確認してみて下さい。


平成30年3月タイムナウ 管理栄養士 市原