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 まだまだ、風邪やインフルエンザが蔓延していますので、うがい・手洗いにマスクの着用、人込みを避けるなどして、最大限の予防をして下さいね。皆さんご存知かもしれませんが、こまめな水分補給や歯磨きも感染予防に効果がありますのでお忘れなく!!

 今回は、何と言っても平昌オリンピックでしょう。羽生結弦選手の怪我を乗り越えて勝ち獲った金、高梨沙羅選手の銅、日の丸の重圧を背負いながら4年前の屈辱を晴らしましたね。他の選手たちの奮闘も凄くて、素敵でしたね。メダル獲得だけでなく、ここまでの彼らの血の滲むようなアスリート生活と不屈の精神、そして圧巻の技に感服です。感動をありがとう!! お疲れ様でした。

 平和の祭典とも称されるオリンピックですが、元々はフランス人貴族が、イギリスで平和と教養の為に始めたそうです。このイギリスのパブリックスクールで始まった、アスレティシズム(スポーツを通じた心身の教育思想)は、世界各国に影響を与えました。日本の学校で、スポーツが行われているルーツもそこにあります。何と皮肉なことに、イギリスや西欧帝国などの植民地により、各国にスポーツが伝播しました。その後、19世紀にスポーツが競技を意味する様になり、文化的紐帯や想像の共同体としての国民形成の役割を果たし、更には日々努力している選手たちの目標であり糧ともなりました。しかし、ベルリン大会ではナチスドイツに政治利用され、ロサンゼルスからは、オリンピックがビジネス化(権利・要素をメディアやスポンサー企業へ売った)されました。そして、オリンピックは男性選手だけのものだったんですよね。その後、女性も参加する権利を得ましたが、オリンピックに於ける女子種目と参加者数の転換点が、2012年のロンドンオリンピックだと言われています。遅いと思われませんか?

 女性と言えば、ハリウッドで声が上がり世間に知れ渡るようになったセクハラ問題、「Me Too」運動が世界に広がっています。これが良い事とか悪い事だという訳ではなく、被害に遭われた方が少しでも救われて、今後被害者が増えなければいいなと思っています。あのアメリカでさえ、この様な事が起きているのだから、未だにジェンダーギャップが埋まらない現実を痛感します。日本のジェンダーギャップ指数は、なんと144か国中114位です。日本の社会構造に問題や課題があり、文化的背景も影響しているのだと思いますが、働く多くの女性が責任と計画性を持ち自立して、女性の特権をあまり表に出し過ぎず、ワークライフバランスを中庸の精神で調整すれば、「真の平等」への本当の近道になると思います。

 「真の平等」で思い出しました。パラリンピックで、平等性や公平性の問題が浮上しています。誰もが高価な装具を揃えられない現実、先進国と途上国は同じか? そもそも、健常者に適応する必要はあるのか? 健常者と分ける必要があるのか? などです。障がい者がスポーツに参加する権利はあります。そして、高度なパフォーマンスやスキルの獲得・体現もしていますし、工学的な技術開発の発展にも影響しています。ですが、これからの時代、「真の平等」を健常者と障がい者、両者で考えていかなければならないと思います。私は障がいのあるなしに拘わらず、大切なのは自立(律)することだと思っています。

 最後に、故日野原重明先生が「家族とは血の繋がりではなく、どれだけ食卓を囲むかだ」と仰ていたそうです。その通りだと私も思います。私が、日頃食事を囲む人達(身内含む)とは、必要以上の気を使わず楽しい時間が過ごせるので自然にその機会は増えます。だから、血の繋がりがなくても強い繋がりが持てるのでしょう。そんな人達は、私をどんな時でも認め応援してくれます。親戚眷族でなくても、それ以上の信頼や思いが生まれる事もあるのです。「遠くにいる親戚より、近くの他人」と同じ意だと思います。だから、血の繋がりに拘らず、大切な人達との食事の時間を、これからも沢山設けましょう。


平成30年2月タイムナウ 岩根   Keyword:真の平等