インフォメーション 〜time now〜

 こんにちは。今回time nowを担当します作業療法士の野村と申します。宜しくお願いします。

 私は今年の4月より、ケニアのナイロビ市にある「Forest Japan Diagnostic Centre」(検査センター)に赴任しております。当検査センターは開所1年が経過しました。ケニアの医療質向上の一助となるように、日々尽力しています。

 ケニアと聞いて日本の皆さんはどんな場所を想像しますか?アフリカと言えば「蒸し暑い」、「砂漠」のイメージが真っ先に浮かぶかもしれません。しかし、ナイロビ市は標高1,700mに位置しており、朝や夜は寒く、日中も20〜30度くらいにしかなりません。夏の軽井沢と同じくらいの気温のため、日中でも日蔭は涼しくナイロビ近辺は生活するのに非常に快適な気候です。

 ケニアは、東アフリカに位置した国で日本からは直行便がなく、ドバイ経由で約15時間(乗り継ぎを待つ時間を含めると18時間以上)かかります。もともとケニア共和国が、イギリスの植民地だった歴史もあり、国内では英語が公用語として使用されています。また、東アフリカで広く使われている言語で「スワヒリ語」もケニアでは公用語として使われております。多くのケニア人がこの2ヶ国語を会話の中で使用するため、日本人からすると、聴き慣れるまで困惑するかもしれません。

 そんなケニアでは、今年8月の大統領選挙に向けて少々不穏な空気が漂い始めています。約10年前の大統領選挙では、当選結果に納得のいかなかった国民の一部が暴徒化して多数の死者、難民を生みました。ケニア自体はアフリカ全域で見ても貧富の格差は如何ともしがたいものがありますが、非常に発展した国であり、先日も国内の独立記念日に合わせて、モンバサからナイロビ間の特急電車サービスが開始した程です。その一方で、政治の世界では汚職が蔓延しており、公務員への給料遅配も日常茶飯事なのが、今のケニアの実態です。昨年末には、不満を抱いた公共機関で働く教育者や医者がストライキを行い、約4ヶ月間国内で混乱状態が続きました。国民のためを思った人がトップに立ち、しかるべき対応を取るべきだと思うのですが、一朝一夕でどうにかなる課題でもなさそうです。私個人で出来ることなんて限りがありますが、それでもケニアのために少しでも貢献することが出来たらと思いながら、日々頑張っている次第です。

 まだまだケニアのことでお伝えしたいことは山ほどありますが、今回はこの辺で。最後に、ナイロビ郊外にある「Kiambethu tea farm」(茶畑)で見かけた花を紹介します。オーナーによると、「Powderpuff」(おしろい叩き、パフの意)と言う名前だそうで、ミモザという花の仲間だそうです。国外に行くと天気だけでなく日本では見られない花なども観ることが出来てとても面白いです。

平成29年6月タイムナウ リハビリテーション部 作業療法士 野村啓人