インフォメーション 〜time now〜

 明けましておめでとうございます。皆様のおかげを持ちまして無事に新しい年を迎える事が出来ました。今年も光心会・共生の会共に障害児・者の方々の手助けを微力ながら継続できれば嬉しく思います。まだまだ、私共の課題は多く、増える事があっても減る事はないと思っています。決して背伸びをせず、できる範囲内でゆっくりと着実に実行して行くつもりです。

 特に昨年から障害児のリハビリテーション(高次脳機能障害児以外)を本格的に開始しましたが、まだまだ体制が不十分であり皆様の期待に答えられない状況が続いています。将来の日本を担う子供たちの笑顔が見られれば最高です。

 内部障害のリハビリテーションですが新しい局面を迎えつつあります。医療単独の狭い意味ではなく、大きな意味での社会保障を考えた時、医療保険の問題だけではなく働いて納税者になるという観点が少しずつ理解されてきました。例え障害者であっても、残された機能を精一杯発揮させて元気に年を取り(残されている)寿命を延ばすことで、可能な限り社会参加(働くことも含めて)を継続する事がとても大切です。

 高次脳機能障害に関しては、幸い大分県内ではかなり啓発が進み、難しい障害像でなければ普遍的に治療できる体制が整ってきました。それでも、まだ、就労・就学において難しい状況に立たされる方が多くいらっしゃいますし、社会参加が難しい方も決して少なくありません。これが解決できない限り高次脳機能障害のシステムは確立できません。

 ケニアで進めているプロジェクトも新しい局面を迎えます。3年前からナクル州で毎月1回の貧困層を対象とした巡回診療を行って参りまして、今までに約8,000名の方の治療を実施してきました。このプロジェクトは当然継続しますが、今年の4月からナイロビ市内(国立ケニヤッタ病院近く)でクリニック(Forest Japan Diagnostic Centre)をオープンする運びとなりました。画像診断(CTスキャン撮影、デジタルレントゲン撮影、超音波検査等)センターと検査センター(生理検査、血液検査、尿検査、培養検査等)です。確実な診断の基礎をなす重要な位置づけです。今の日本では当たり前ですが、ケニアでは決して当たり前ではなく、日本の30年前の医療状況です。その他にも様々な医療援助の話が来ており、できる範囲で協力したいと考えています。今年は夏にTICAD(日本政府主催のアフリカ開発会議)がナイロビで開催されます。また、これも日本政府主導でUHC(Universal Health Coverage)プロジェクトが開始されます。可能な限り私共でできる範囲内で参加できればいいなと考えています。本年もよろしくお願い致します。

医療法人 光心会 諏訪の杜病院 院長 武居光雄