インフォメーション 〜time now〜

 台風が多く発生するこの時期は、雲足が早く篠突く雨にも度々見舞われます。幸いにも大分県に直撃はないのですが、多少なりとも影響を受けています。私は、その合間を縫って20数年振りに浴衣で夏祭りに出掛けました。私の幼少期の頃から変わらない懐かしい出店もあれば「今は、こんななんだ…」と驚く現代風の出店もありました。ここで豆知識です。浴衣は、平安時代に湯上りに着用していた「湯帷子:ゆかたびら」の略だそうです。

 それから、今年の7月1日は、3年振り26回目の調整となる“うるう秒”8:59:60秒のカウントがありましたね。この1秒には、膨大なコストがかかるために日本やアメリカは廃止派、イギリスとロシアは存続派と意見が分かれている様です。様々な調整に費用がかかって大変ですよね…意味は違いますがまさに「時は金なり」ですね。「時は金なり」の本当の意味は、貴重な時間を無駄にしてはいけないということです。偶然ですが、今回の前期光心会総会は時間を無駄にせず、充実した人生を全う出来る様に倫理委員会が「哲学」について発表することになっています。哲学というと難しそうなイメージを持たれる方も多いと思いますが、ここでは自分をよりよく知り、困難に陥った時に役に立つ思考方法などについて学びます。これまで倫理委員会は、各種同意書や医の倫理、学会発表や研究での人権保護などに関する内容吟味や手続きこれらに関連する発表をしてきましたが、今年度は職員の教養に焦点を絞り、哲学や論語などを発表する予定です。これにより、普遍的な道徳規範を知り哲学と理念に従い義務を誠実に果たせ、職員が豊かな生き方が出来る契機や一助にしたいと考えています。更には、この活動が患者さんや利用者の皆さんに医療や介護を通じて様々なかたちで還元できれば幸いです。

 以前からタイムナウでもお伝えしてきた様に、私は一冊の本や論語で学び諭され、魂を揺さぶられ価値観や人生観までも覆されることがありました。何が契機になるかなんて誰にも解りません。置かれた立場やその時々の状況で同じ本や論語・絵画を読んだり見たりしても人それぞれ受け止め方は違います。でも、知らなければ何も始まらないと思うのです。これを、私は職員や自分の大切に思う人たちに伝え続けたいと思っています。

 最後に、個人的な嗜好に偏りますが文豪たちの一章説などをご紹介して終わります。

『仕事は殆どいかなる病も治してくれる』

ヘミングウェイ:移動祝祭日

『噂なんかに耳を傾けて、気にかけたりするのは人間の尊厳を落とすことだ』

ヘミングウェイ:誰がために鐘は鳴る

『一匹の人間が持っているだけの精力を一時に傾注すると、実際不可能なことはなくなるかも知れない』

森鴎外:雁

『「ハレルヤハレルヤ。」明るくたのしくみんなの声はひびき みんなはそのそらの遠くから すきとおったなんともいえずさわやかなラッパの声をききました』

宮沢賢治:銀河鉄道の夜

『理想と目標は、自分の強い思いや信念に基づきながらも、その域を超えて組織全体の未来と発展に益するものでなければならない』

李登輝:指導者とは何か

まだまだご紹介したいのですが今回は、ここで終了です。機会があれば読んでみて下さい。

7月 タイムナウ 岩根